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セカイカメラ
またひとつ、ライフスタイルに大きな影響を与えそうなモノが出てきた。

目には見えないけれど、カメラを通して街を見ると
いろいろな情報を持ったタグが浮かんでいて
ユーザーはそこから好きな情報を選んでみることができる。

現実世界に仮想レイヤーを一枚重ねたようなイメージだろうか?
CADを使うような職業やデザイナーさんなんかにはイメージしやすそう。

普段は見ることができない世界がソコに浮かんでいるかと思うと
ちょっとわくわくする。

駅の改札の出口にレストランの案内をタグで貼り付ける、
BARの通常メニューとは別に、裏メニューのエアタグが店内にかくれている、
美術館で作品の横にある説明書きの代わりにタグを浮かべておく。
ゴルフ場のコース入口にコース攻略法のタグを浮かべておく、・・・。

商業的にはいくらでも使い道がありそう。

おばあちゃんが、いなくなったネコの行きそうな場所に
迷いネコのタグを貼っておく。
なんていうのも良いかもしれない。

建築的にはどうだろうか?

このアプリの肝は、カメラの向こうに現実世界とは異なる世界を作り出す
ことではなく、現実世界に情報を付加するところにあると思う。
つまり現実世界あっての仮想世界であるということ。

セカイカメラは情報を取得するツール。(と言って差し支えないと思う。)
なので建築における情報の在り方にアプローチするのが有効かも知れない。

当たり前だが建築とはある程度の期間そこに存在し、
ゆえに時間の経過とともにそこに居る人々の経験が蓄積されていくが、
この経験はカタチには残らないことほとんどだろう。

しかしエアタグにそこで見たもの、聞いたもの、感じたものを書き残すことで
他の人がその経験を共有することが可能になる。

共有してどうするのかという疑問が湧くかもしれないが、
たとえば、生前おじいちゃんが見た風景を、
大きくなった孫が共有することができるかも知れない。

そこにはある種、感動のようなものが生まれると思う。

セカイカメラは建築の作り方ではなく使われ方、
ある場所での時間の過ごし方に変化を与えることで
人々の建築に対する意識を変えていくのかも知れない。
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